貯蔵が困難な電気を安定してお客さまに届けるためには、常に電力需要の変化を予測し、これに合わせて効率良く発電し送電する必要があります。また、風雪や落雷などによる電力系統の故障に迅速に対処する必要があります。
中部電力パワーグリッドでは、中央給電指令所(需給運用を統括)と基幹給電制御所(系統運用を統括)、およびこれら配下の支社給電制御所が連携して、電力の安定供給を支えています。
給電情報提供システム(EMIS:Electric power Management Information System)は、関連システムからデータ連係し、需給運用・系統運用に必要な需給情報、気象情報および故障情報をリアルタイムに作成・蓄積・配信するシステムです。
EMISは、需給情報、気象情報、および故障情報を扱います。
中央給電指令所および各給電制御所から需給情報を収集し、時々刻々変化する電気の使われ方や、電源別(火力、水力、太陽光、風力など)の発電量などの情報を提供します。
気象レーダ、落雷位置標定装置等の観測装置情報、および気象情報会社からの天気予報や警報注意報などの情報を収集・解析し、中央給電指令所や各給電制御所に必要な気象情報を提供します。
各給電制御所から電力系統(送電線、お客さまなど)の故障停止/復旧情報を収集し、関係各所へリアルタイムに配信することで、円滑な電力系統の運用を支援します。
構成制御機能による二重化システム
不断の電力供給のため、EMISによる情報提供は24時間365日、一刻の停止も処理遅延も許されません。このEMISへの高信頼性の要求を実現するカギが、構成制御機能による二重化システムです。