対談04/数理解析エンジニア

数理解析エンジニアの今と未来。 数理解析エンジニアの
今と未来。

中電シーティーアイは、解析サービスの提供や解析システムの開発にも力を入れている。ここでは、それぞれ異なる解析業務に就く3人の数理解析エンジニアが、自身の今の業務と、未来に向けて解析エンジニアリング部が秘める可能性について語ってもらった。

Profile
  • あらゆる業務に
    関わってきたことで、
    数理解析エンジニアとして
    大きくレベルアップできた。
    内藤 大輔
    解析エンジニアリング部 主査
    2005年入社
  • その都度新しい解析に
    チャレンジできる中で、
    オーダーメードのものを
    つくっていく職人感覚を体感。
    大西 亮
    解析エンジニアリング部
    2006年入社
  • 解析はまだまだ
    発展の可能性を秘めている。
    開拓の余地がある
    事業に挑めるのは、
    このうえなく幸せ。
    西川 健斗
    解析エンジニアリング部
    2010年入社

Theme01中電シーティーアイの
数理解析
エンジニアとは

  • 内藤

    解析エンジニアリング部では、一般企業や地方自治体などさまざまな業界のお客さまから依頼を受け、数理解析エンジニアが解析に関連する業務を行っています。解析とは、コンピュータの計算技術を活用し、さまざまな物理現象をPC上で予測する技術。端的に言うとこうなりますよね。

  • 西川

    解析から得られた数値結果をお客さまに納めるサービスと、数値解析を行うためのオリジナルシステムの開発という2点が、私たちの事業の大きな柱となっています。

  • 内藤

    大西さんは構造解析の担当ですよね?

  • 大西

    そうです。西川さんと同じように、数値結果をお客さまに納めるサービスを手がけています。お客さまは自動車部品メーカーで、主に設計段階の自動車部品の実使用状態を評価し、動作や強度を確認しています。構造解析を行えば、実車試験前では抽出できなかった不具合を事前に予測できますから、開発の早い段階で設計修正が可能となり、最適な形状を短期間で導き出すことができます。高品質かつ低コスト、そして短納期な製品開発が実現できるというわけです。

  • 内藤

    私は、気象や海洋といった環境分野の数値解析や、数値シミュレーションを用いたシステム開発に携わっています。例えば海洋分野では、自治体を通じて漁業関係者向けに解析システムを提供。風や大気の熱によって変化する海洋環境を生態系も含めてシステムで解析したうえで、水温や塩分濃度、海中の酸素濃度などのシミュレーション結果を漁業者に支援情報として提供し、活用してもらっています。

  • 西川

    私は原子力解析の担当です。原子力発電所の廃炉・解体に関してはあらゆる設備や機器を処分する必要があり、その際、放射性物質がどれだけ付着しているかで処分方法が大きく異なってきます。そこで、付着度合いを事前解析によって検討し、お客さまが適切な処分方法を選択できるようにしています。原子力分野でのシステム構築が数多くある中で、近年は、こうした解析に特化したシステムが増えてきていますね。

Theme02自己成長を叶える事業

  • 西川

    解析に取り組む際はまず、業務内容および解析を使ってめざしたいことなど、主要な情報をお客さまから徹底的に洗い出します。

  • 大西

    それに加えて、打ち合わせでは納期も明確にし、会話を進めながら最良のシナリオを模索します。業務の起点となる打ち合わせで情報を得られないと、解析の仕様を検討する際にも困りますし、見積もりも算出できません。私の場合は、仕様・納期・コストが決まり、お客さまに承諾いただけたら正式に受注。その後、仕様に従い、専用のPCソフトを使って解析モデルをつくります。完成したら、計算用サーバーで解析を実行して計算結果を分析。結果をお客さまにお伝えし、納得していただけたら報告書を作成して終了という流れです。

  • 内藤

    私が構築に関わる解析システムでは、いわゆる基幹システムとは違い、数十人単位のメンバーを組織して行うプロジェクトは通常ありません。しかし、スモールパッケージだからこそ、お客さまへの提案から解析・プログラミング・報告などあらゆる業務に関わることができ、結果として飛躍的にレベルアップできる仕事だと感じています。

  • 大西

    毎回、仕様が定まっているわけではなく、その都度新しい解析にチャレンジできるので、オーダーメードのものをつくっていく職人のような達成感も味わえますよね。

  • 西川

    道のりは平坦であることが少ないので、途中でお客さまと一緒に悩み、最後に喜びを共有できるのも仕事の醍醐味ではないでしょうか。私の場合は、プロセス自体も毎回変わるような案件が多く、結果を導くまでにとにかくトライ&エラーの繰り返しですが、ひとつの案件を成し遂げた時には必ず、「自分は成長した」という実感が得られます。

Theme03解析事業が秘める
可能性

  • 内藤

    以前、海洋関係のある解析システムを改修した時、継続的に有効活用できるプランを提案したことがあります。それまでに良い評価をいただいていたので、お客さまからはスムーズに了承をもらえ、結果的に当社の収益確保にもつながりました。解析について、結果やシステムを納めて終わりという単発業務が主流と捉えるお客さまも多いのですが、私たち自らがやってみたいことを受け入れてもらえるフィールドや需要が実はあるということを理解できてからは、継続的なおつき合いの実現に重点を置いたシステム構築に励んでいます。こうして改めて振り返ってみると、中電シーティーアイの解析事業にできることはまだまだたくさんあり、可能性を秘めていると言っていいと思います。

  • 大西

    解析が入り込める領域に制限を感じているお客さまも依然として多いと思いますが、「実は、こういったこともできる」という一石を投じて、私たちの技術力をもっともっと広めていきたいですよね。

  • 西川

    会社としても、解析事業の可能性を見出していますしね。電力の自由化が進み、中電シーティーアイがサービスの外販を拡充していく流れに乗って、私たちの解析技術が新たなお客さまのビジネスをサポートする機会もどんどん増えると考えられます。

  • 大西

    確かに、解析を使えば「お困りごと」が解決できるという分野は、私たちの手の届く範囲にもっとあると感じますね。

  • 内藤

    例えば、最近はビッグデータの活用が多様な業界で叫ばれている中で、膨大なデータから有用なパターンやルールをどのように抽出するかといったデータマイニング技術において、解析がもっと活用できると睨んでいます。

  • 西川

    こうして3人で話をしていると、解析事業の発展の可能性について一層大きな期待を感じるようになりました。数理解析エンジニアとして開拓の余地のある事業に挑めるのは、このうえなく幸せなことだと言えますよね。

内藤の一日の
スケジュール
08:30 業務開始。
メールとスケジュールの確認
09:00 解析結果の整理や報告書など、ドキュメントの作成
11:00 チームミーティング(週1回)
12:00 昼食
13:00 プログラミングを行い、解析し、その結果を検討
15:00 プロジェクトメンバーと案件の進捗について打ち合わせ
16:00 プログラムの修正と解析作業
17:20 退社
大西の一日の
スケジュール
08:30 業務開始。
メールの確認
08:40 解析仕様を検討するため打ち合わせ
10:00 解析前調査
11:00 解析モデルの作成
12:00 昼食
13:00 解析モデルの作成を再開
15:00 解析のトライ&エラー
16:30 解析モデルの修正
17:20 退社
西川の一日の
スケジュール
08:30 業務開始。
朝礼後にメールの確認と今日の業務を確認
09:00 プログラミングやバグ修正
12:00 昼食
13:00 午前中の業務の進捗を報告、社内打ち合わせ
13:30 解析のトライ&エラー
17:00 一日の進捗報告、日報の記入
17:20 退社

※本記事の内容および配属先・
所属部署名は取材当時のものです。